牢烙隷嬢2
【2】
肩を激しく揺さぶられて、 私は深い眠りの中からゆっくりと覚醒した。
「うッ……うぅん……」
意識を取り戻した私が、最初に見たのは見慣れない天井だった。
きらびやかな内装に、まだ意識がハッキリしない私は自分がどこにいるか、すぐに理解できなかった。
「おッ、やっと目が覚めたかよ」
そんな彼女の顔を、にやけた面の先輩が覗き込んできた。なぜか先輩は全裸で、股間にそそり立っているものを目にした途端、思わず赤面してしまう。
「わ、私は、どうして……えッ?」
慌てて起き上がろうとした私は、身体がピクリとも動かない事に気が付いた。
そして、自分の身体を見下ろして、ようやく事態を理解したのだった。
「きゃぁぁッ、な、なんで裸で縛られているの!?」
全ての衣類を脱がされて、全裸にされた私は縛られていた。
全身に幾重にも巻きついたドス黒い麻縄によって手を背後で縛られ、脚はまるでカエルの解剖のように開いた状態に固定された姿で、キングサイズのベッドの上に転がされていた。
乳房は胸の麻縄によって根元を締め付けられていて、パンパンに張って痛いほど変形していた。そんな無残な自分の姿に、悔しさと恥ずかしさに視界が涙で歪んでしまう。
「友達から聞いたぜぇ? 幼い頃からなんか武道をやってるんだってなぁ、抵抗されても面倒だし、縛らせてもらったぜ」
「まったく、俺は抵抗してくれた方が燃えるんだけどなぁ」
「ばーか、そんなんだから、この前の女に爪で引っかかれたりするんだろうが」
「ちぇッ、あの後、しっかりと肉便器に調教してやったけどなぁ」
話し声に気が付いて周囲を見渡すと、ソファに座る他の男性メンバーたちがいた。彼らは着衣のままで、お酒を片手に囃し立てきては愉しげに騒いでいた。
「よーし、二次会を始めるとするか」
全裸の狩野先輩がメンバーに声をかけると、ゆっくりとこちらに振り向いた。
改めて見た彼は、ガッシリした肩幅のある肉体は鍛えこまれていて、割れた腹筋の下でそそり立つ黒い男性性器は驚くほど大きかった。特に女性の手首ぐらいはありそう太さに息をのんでしまって、自分でも顔が強張ってていくがわかる。
「さて、一番最初は俺だかんなッ」
「い、嫌……嫌よッ。だ、誰か助け――うぐぅ」
目の前に迫る狩野先輩に、ようやくパニックになっていた私も正気に戻った。慌てて大きな声で助けを呼ぼうとしたのだけど、すぐに口を塞がれ、なにかが押し込まれると声を出すことを封じられてしまった。
「うぐぅ……うぅ……」
「チッ、興が覚めるような事するんじゃねぇよ、馬鹿がッ」
苛立ったように狩野先輩が私の小さな頭を叩いた。それが悔しくってキッと睨みつけかえす。
「だから、ギャーギャーと騒がれるのが嫌なら、最初から口を塞いでおけばって言ったじゃんよぉ」
「うるせぇなぁ。どうせこの部屋も防音なんだからイイだろう? それに口を封じまったら例のクスリを飲ませられねぇだろう?」
「ならよぉ、下の口に飲ましちまえばイイじゃんよ。同じ粘膜なんだし濃い目にすりゃ効くんじゃね?」
「しょうがねぇな、そうするか」
覆い被さってきていた先輩は私から一度離れると、怪しげなピンク色の粘液が入った小瓶を手にして戻ってきた。
「まったく、これ高いんだぜぇ? 処女なのに最初っからイキまくれるようにしてやるんだ、感謝しろよなぁ」
「あはは、よく言うぜ。中毒性も高いって注意されただろうに」
「あーぁ、お嬢様って感じの清純そうな子なのによぉ、強烈なクスリと先輩のデカチンを覚え込まされたら、もぅ普通には戻れねぇんじゃね? ホント、すぐ壊れちまうのに、お嬢様ぽい子が好きだねぇ」
「抜かせッ、セレブな人妻を堕とすのが生き甲斐なテメェに言われたくねぇよッ」
「ぷっはは、まったくだなぁ」
周囲の男たちの会話が聞こえるたびに、その恐ろしい内容に私の心臓は縮みあがりそうになる。
(怖いッ、恐いッ、コワイッ……)
今すぐにでも逃げだしたい想いに駆られ、必死に縛られた身体を揺する。でも、手は背後で縛られ、脚も膝が乳房の左右にくるほど窮屈に折り畳まれていては、立つことすら出来なかった。
まるで肉達磨のような恰好にさせられてしまった私では、護身として祖父が教えてくれた合気道も使えず、ただ震える事しかできない弱い女の子でしかない。
そんな私を、先輩は獣のようなギラついた目で見下ろすと、小瓶の中から指先で粘液をすくってみせた。
糸をひき、粘度高くネバつくそれが、照明を反射して妖しく光る。
(あぁ、いやぁッ、誰か助けてーッ)
首を左右振って私は助けを呼んだ。だけど必死の叫びも、口に詰め込まれたものの為に低い呻き声にしかならない。
先輩の太い指が私のクレパスを押し広げて、膣の内へとその粘液を塗りつけていった。
「うッ、んうン……」
ヒンヤリする感触が股間に走るたびに、得体のしれないものを塗られる恐怖に身体が震えてしまう。
そして先輩は、小瓶の中から粘膜をすくっては、何度も何度も塗りつけてきた。
執拗に粘液を塗り込まれた私の秘部は、次第に熱を帯び、それは激しい疼きへと変わっていった。
「うぅぅ……」
熱は徐々に全身へも広がって、まるで熱病にかかったかのように私の身体は火照り、敏感になっていった。それは、吹き出た汗の珠が肌を滴るだけでゾクゾクっとさせるほどで、その快感に思わず熱い吐息を洩らしてしまう。
その一方で、塗られた秘部の疼きは解消されるどころか時間が経つほど強まるばかりで、縛られた私のはどうすることもできず、もう気がどうにかなりそうだった。
「おッ、こっちに使っても効果抜群だなぁ、もう決壊したみたいに濡れまくってるぜ。ならついでにクリ×リスと乳首にも塗ってやろうな」
「ちょっと効きすぎじゃねぇか? もう腰揺すって、目の焦点も怪しいぜ?」
「なぁに、俺ら全員で可愛がってやればスッキリできるだろうよ。ほらよ、口のヤツを取ってやるから、今度は悲鳴なんかあげるなよ」
口に詰められてたものが取り除かれた私は、秘部を襲う激しい疼きに耐え切れず、恥も外聞もなく哀願していた。
「あぁぁぁ、熱いぃぃッ、辛いんです、た、助けて下さい」
自由のきかない身体を揺すり、涙ながらに必死に訴える。そのたびに麻縄に絞りだされた乳房が揺れて、男たちを喜ばせていたのだけど、気にしている余裕なんてなかった。
「よしよし、今、楽にしてやるからなぁ」
その反応に満足したのだろう。ニタリと嫌な笑みを浮かべた先輩は、洪水のように愛液が溢れ出す私のクレパスへと亀頭を押し当てた。秘部に感じる熱く硬い感触に、催促するように腰がうねってしまう。
「あぁン……は、はやくぅぅ……」
秘部から沸き起こる激しい疼きに苛まれ、それをどうにかしたい欲求で私の心を蝕まれていた。
だから、クレパスを押し開いてメリメリと入ってくる初めての異物感と痛みに耐えながら、歓喜の声をあげていた。
そして、先輩は私の腰を掴むと、いっきに突き入れた。
「ぐぅッ……はぁ、はぁ……あぁぁッ」
「ほら、開通だぜッ」
僅かな抵抗感の後、私は処女膜を失ったことを理解した。だけど想像していたほど激しい痛みは感じられず、ただ侵入してくる肉塊の大きさに圧倒されていた。
「くッ、はぁッ……キツい……」
「なぁに、じきに慣れさせて、俺のじゃないと満足できなくしてやるよッ」
先輩は私身体を軽々と抱きかかえると、腰の上へと乗せあげた。それによって私の重さも加わり、更に深く結合する羽目になった。
「ぐえぇッ……あが……」
子宮どころか内臓まで押し上げられたような圧迫感に私は舌を突き出し、目を剥いていた。
そんな私の口を、ニヤニヤしながら狩野先輩は吸った。
「んんッ、うむ……うふぅン」
私の舌に絡められる先輩の舌先。それは不思議と先ほどまでのように嫌悪感を感じず、ゾクゾクっとする快感だけを与えてくれる。次第に私も、彼に誘導されるように舌を絡め、ぎこちないながらもディープキスを交わすようになった。
そして、先輩はゆっくりと腰が突き上げはじめた。狭い膣壁を抉じ開けるように挿入を繰り返す。その動きがスムーズになり始めると、先輩は本格的に腰を動かしはじめた。
それは次第に激しくなって縛られた私の身体が上下に揺られ、麻縄に挟まれた乳房が激しく弾んだ。
「お前のオ×ンコが、俺のチ×ポにだんだん馴染んできてるのがわかるだろう?」
「はぁ、はぁ、くッ……はいッ……」
彼の言う通りだった。繰り返される挿入によって次第に圧迫感にも慣れてきた。そして、徐々に肉悦を感じられるようになってきていた。
「あッ、あンッ、うふン」
「へッ、武道をやってるからか、イイ締め付けだぜ。オラ、オラ、もっと淫らに腰を振ってみろッ」
ピシャリとお尻を叩いては、私に腰ふりを強要する。全身から吹き出る汗で麻縄を濡らしながら、自らも腰を揺すりながら身悶えして、私はすすり泣きをもらした。
鍛え抜かれた彼の肉体は疲れを知らず、激しい挿入を繰り返しても果てる気配はなかった。私は様々な恥ずかしい体位をとらされては、彼の欲求を受け止めさせ続けた。
「はぁ、はぁ、あッ……あンッ……もぅ、ゆるして……」
「チッ、しょうがねぇな。一度出してやるか。オラ、しっかり締め付けろッ」
涎を垂れ流して、息も絶え絶えの私の様子に舌打ちをすると、狩野先輩は肉欲を満たすために、杭打ちのような激しいピストン運動を開始した。
まるで生きた性玩具のように私を扱い、ドスドスと子宮を押し潰そうとばかりに激しく腰を打ちつけてくる。それに耐えきれずに、私は喘ぎとも悲鳴ともとれない声を上げて泣き叫んでいた。
そしてついに、彼も限界に達した。
「オラオラッ、注ぎ込んでやるからな、しっかり子宮で受け止めろッ」
「だ、だめぇ、そとに……ひ、ひぃぃッ」
最奥まで突き入れた彼は、腰を震わせて射精を開始した。大量の精子が子宮に叩きつけられる衝撃に、私も身体を震わせて絶頂に達した。
子宮へと精液を注ぎ込まれる初めての感触、その焼けつくような熱い痺れを、彼によって心身に刻み込まれてしまった。
そして同時に、私の中でなにか大事なモノが砕け散ったように感じた。